設立趣旨


様々なスケールにおいて,物質が凝集して構成される「凝縮系物質」における階層的な構造に着目し,「数学」,「物理」,「化学」を基本とする自然科学的観点から,凝縮系物質に関する新しい学問体系を構築することを目指す.特に,研究所の英文標記にも用いている「Condensed-Matter」という言葉における「物質の凝集」に着目し,様々なスケールにおいて「物質が凝集するということ」の定義について,自然科学的見地から検討する.本研究所の特色の1つは,数理,物理,化学の実験系及び計算系,理論系の幅広い分野の研究に携わる研究所員より構成されていることである.このように,多岐の専門分野にわたる研究所員自らの講演を中心とした学術的交流を本研究所の活動の柱として,研究所員間で活発な議論を進めていく.特に,「凝縮体の階層構造に着目した物質科学の再構成」と「現代の,数学,物理,化学分野の融合」をプロジェクト研究所設置期間中の目標として,マクロ,ミクロからの凝縮系物質の見方,考え方,そして,現代の「数学-物理-化学」で整理されている分野間の境界領域に踏み込んで,凝縮系物質の構造,ならびに凝縮系物質における現象を,既成の概念や手続きにとらわれずに再構築していくことを目指す.
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